成人の心室細動や無脈性心室頻拍に対するエネルギーは単相式除細動器では、200
ジュールから360ジュールである。二相式除細動器ではメーカー(メーカーにより波形が異なる)により異なるが、120ジュールから360ジュールである。電極の貼付部が
熱傷となることがあり、これを避けるためには皮膚保護用パッドを使用したり電極をできる限り皮膚に密着させることが望ましい。
日本では、以前は、
医師・
看護師・
救急救命士のみに除細動の実施が認められていたが、
2002年11月に発生した
高円宮憲仁親王の急逝が
心室細動によるものであったことなどを受け、
2004年7月、
厚生労働省から「緊急性があり医師がいないなどの条件を満たした場合は、一般市民が除細動を実施しても
医師法違反とはならない」旨の見解を示す通知が発出された。これは、心室細動では心停止から除細動を行うまでの時間が生命予後を決定するという研究結果を踏まえたものであり、事実上、一般市民へ除細動の実施が解禁されたこととなる。法令面(ソフト面)では除細動普及の条件が整備されたが、
空港をはじめとする公共施設などへの
自動体外式除細動器(AED、従来の手動式モデルは医師用のため操作が難しい)の設置、すなわちハード面での整備促進が遅れており、今後の課題とされている。なお
2005年の
愛知万博では会場に200機のAEDが設置された。また医師会員である全診療所にAEDが常置され、市民公開講座で実際の使い方の講習を行っている大阪府藤井寺市のようなところも増えている。学校や職場などの救急救命講習においても、AEDの操作方法の講習が行われる機会が増えている。