脳浮腫の機序については古くから研究され、1967年、Klatzoは、
血液脳関門が障害されて血管透過性が高まり、血清タンパクの漏出により水分が主として細胞外腔に溜まる vasogenic edema と、代謝異常により
細胞膜の
イオンの出入りが障害され、主として
細胞内に水分が溜まる cytotoxic edema の2つの型を提唱した。この考え方は現代に受け継がれているが、
臨床的にはこの2つの型の明確な区別は非常に困難である。
高血圧が原因で起こる
脳出血が最も多く、全体の70%を占め、血管の病変をみてみると、脳内の100 - 300μmの細い小動脈に血管壊死(けっかんえし)という動脈硬化を基盤とした病変ができ、これに伴ってできる
小動脈瘤(小さな血管のこぶ)の破裂が脳出血の原因になる。そのほか、
脳動脈瘤、
脳動静脈奇形の破綻、
腫瘍内出血、脳の外傷、
白血病などの
血液疾患が原因となる場合もある。高齢者では血管の壁に老人性変化のひとつである
アミロイドが沈着して脳出血の原因になることがある。